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MTPro [2013年4月11日(VOL.46 NO.15) p.01]

〔シカゴ〕南カリフォルニア・カイザーパーマネンテ医療グループ(カリフォルニア州サンディエゴ)のMaria C. S. Inacio博士らは,人工股関節全置換術(THA)後の再置換術に関する性差を検討した結果,「男性に比べて女性では,患者背景や術式,執刀医,手術件数,インプラントに関連した危険因子で調整後の不具合の発生リスクが高く,再置換術の施行が多いことが分かった」とJAMA Internal Medicine(2013; 173: 435-441)に発表した。

女性で有意に低いインプラントの5年耐久率

 Inacio博士らは今回の研究で,2001年4月〜10年12月に全関節置換術登録に登録された患者からTHA施行患者3万5,140例を同定し,術後短期の再置換リスクと性との関連を検討。対象患者の平均年齢は約65.7歳,女性比率は57.5%であった。

 今回の大規模解析では,46施設における多様なTHA症例のデータが用いられた。追跡期間は中央値3.0年であった。

 検討の結果,全原因による再置換率と感染以外の原因による再置換率は男性に比べて女性で高かったが〔それぞれ,調整後のハザード比(HR)1.29,1.32〕,感染による再置換率(HR 1.17)に男女差は認められなかった。

 インプラントの選択に関しては,骨頭径28mmの使用は女性に多く(女性28.2%,男性13.1%),骨頭径36mm以上の利用は男性に多かった(女性32.8%,男性55.4%)。また,高度架橋ポリエチレンを用いたインプラント(金属ヘッド使用)は女性に多く(女性60.6%,男性53.7%),金属ソケットと金属ヘッドの組み合わせは男性に多かった(女性9.6%,男性19.4%)。

 5年追跡時点でのインプラントの耐久率は97.4%で,女性の耐久率(97.1%)は男性の耐久率(97.7%)と比べて有意に低かった(P=0.01)。

 同博士は「THA後の患者管理とインプラントの改良においては,術後のインプラントの不具合と性差との関連が重要であることが示された」と指摘している。

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