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効果的な花粉対策のためのガイドラインを制定

2014.12.4 家電Watchより

花粉問題対策事業者協議会「Japan Anti-pollinosis Council」(以下、JAPOC)は、同協議会が制定した花粉対策のガイドラインなどを紹介する報道関係者向けのイベント「秋季フォーラム」を開催した。

 JAPOCは、花粉問題に取り組む企業や研究機関が中心となり、花粉に関するさまざまな問題を解決するために、より効果的な研究や活動を行なう協議会。2012年9月に結成され、医療機関や家電メーカー、製薬会社などが参加している。オブザーバーとして、文部科学省や林野庁なども名を連ねている。

空気清浄機やパーソナル保湿機など、花粉に効果のある家電も展示

 JAPOCでは、花粉問題を「花粉の生成/飛散/曝露(屋外)/曝露(屋内)/発症」の各段階に分けて、それぞれの解決策を提示している。

 「花粉の生成」に関しては「スギ花粉の将来と効果的な削減方法がわからない」という問題提起に対して、「花粉生成の100年先までのトレンドを予測し、スギ材の積極的な利用で花粉を減らす」という解決策を提示している。この調査・研究は、「独立行政法人森林総合研究所」が担当した。

 「飛散」の段階では、「花粉がいつ、どこに、どの程度あるのかわかりにくく、適切な対策がとりにくい」という問題を、ウェザーニューズが解決する。具体的には、独自センサーで花粉の飛散量を計測したり、同社のウェブサービス内でユーザーがウェザーリポーターとして周辺の雄花の花粉量をチェックする「雄花リポート」などで地域の花粉量を予測し、分析結果をトータルに提供して対策につなげるという。

 屋外での花粉の曝露には、鼻や口からの花粉の侵入にはマスクを、目のかゆみにはメガネの使用を推奨して対策を呼びかける。

 屋内に浮遊する花粉には、空気清浄機の使用を解決策として提示する。会場では、三菱電機の「空気清浄機 MA-83H」、ダイキン工業の加湿ストリーマ空気清浄機「MCK70R」が展示されていた。

 このほか三菱電機では、パーソナル保湿器やふとん乾燥機など、花粉対策に効果のある家電製品も展示していた。中でもパーソナル保湿機は、睡眠時の顔周りを集中的に保湿し、花粉症によって引き起こされる喉の痛みや鼻づまりに効果を発揮するという。

日本医科大学 耳鼻咽喉科 松根彰志氏

 最終段階である「発症」では、「花粉を曝露してしまうと症状を止められない」という問題に対して、薬物療法や花粉症を根本から治す舌下免疫療法を解決策として提示する。中でも舌下免疫療法は、2014年5月から保険適用がスタートし現在注目を集めている。病院での治療について、日本医科大学 耳鼻咽喉科 松根彰志氏が詳細を説明した。

 「花粉症の患者さんに薬を出すとき、ただ効果のある物を渡すのではなくきちんと患者さんと対話をしてから決めています。“副作用で眠くならないものが欲しい”など、患者さんが今回の治療に何を求めているかを把握することを心がけています。また、昨今の花粉症は低年齢化しています。これまでは10代以降の病気でしたが、最近は小学生や幼稚園児でも発症する人がいます。薬の投与を避けたい親御さんから、薬に頼らない根本的な治療はないかという声が多くあがりました。そういったときは舌下免疫療法で、花粉症の根本である免疫の部分から治療を推奨しています」

協議会の発起人、妹尾堅一郎氏

 協議会の発起人であり、特定非営利活動法人産学連携推進機構 理事長の妹尾堅一郎氏は、JAPOC発足のきっかけや取り組みについて次のように述べた。

 「自分自身が花粉症であり、どう対策したらいいのかイチ生活者としてもわかりづらいと思っていました。花粉症対策はどれもこれもやらなくちゃいけなく、一本道ではいきません。ならば、花粉に関わる人に集まってもらって、どういった合わせ技が有効なのかを考えようと思い結成しました。沢山の花粉対策品が売られている中、花粉問題には一定の基準値がありません。正しい知識に基づいた上で、花粉に効果のある対策を標準化することも取り組みのひとつです。今、日本では5~6人に1人が花粉症だと言われています。そうした国民病である花粉症の正しい対策を、花粉に対する研究を第一線で行なっている機関や企業とともに、国民の皆さんに広げていきたいと思います」

舌下免疫療法を処方するスギ花粉症患者はどんなタイプ?

MTProより
小社では毎年,花粉症の症状や診療の実態について調査を実施している。今回は10月に発売となった舌下免疫療法薬に着目し,適正使用のための講習会を受講,あるいは受講予定の耳鼻咽喉科および内科系のMT Pro医師会員を対象に行った。調査結果から,問題となる症状,喘息・通年性アレルギー性鼻炎合併例の診療,舌下免疫療法については処方する花粉症患者のタイプ,処方の際に懸念される点,同療法を長期継続させる工夫などについて概説する。

三大症状以外で問題は眼の痒み

 アンケートは,MT Pro医師会員のうち耳鼻咽喉科および内科系診療科の医師を対象に2014年9月10~16日に実施した。回答が得られたのは157人で,耳鼻咽喉科は90人,内科系67人,舌下免疫療法講習会を既に受講していたのは81人,今後受講する予定は53人であった。

 調査結果から,症状に関する回答を見ると(複数回答),耳鼻咽喉科,内科系とも三大症状〔くしゃみ,鼻水(鼻汁),鼻詰まり(鼻閉)〕および眼の痒みが8割以上であった。眼の充血,喉の痒み,咳,全身のだるさ・倦怠感,鼻閉などで熟睡できない,集中力の低下などの回答も多かった。三大症状以外では,眼の痒みが最も多く,耳鼻咽喉科,内科系とも3割が「喉の痒み」,「咳」を挙げ,「鼻詰まりで熟睡できない」は耳鼻咽喉科で4割であった
喘息・通年性アレルギー性鼻炎を合併する患者に関しては,喘息合併例では鼻閉は耳鼻咽喉科が8割と内科系の6割に比べて多く,咳は内科系8割と耳鼻咽喉科の6割に比べて多い。通年性アレルギー性鼻炎合併例では咳は耳鼻咽喉科,内科系とも少なかった(それぞれ13.3%,17.9%)。

 その他のアレルギー疾患合併例では,三大症状は喘息合併例や通年性アレルギー性鼻炎合併例に比べて少なく,喉の痒みは通年性アレルギー性鼻炎合併例に比べて多かった。

喘息合併花粉症患者への主薬は抗ロイコトリエン薬

 飛散シーズン前または飛散開始時に実施する初期療法に関しては(数複数回答),第2世代抗ヒスタミン薬が9割であった。飛散シーズン中における中等症以上の患者への治療薬の処方状況を見ると,くしゃみ・鼻漏型では,第2世代抗ヒスタミン薬+ロイコトリエン受容体拮抗薬(以下,抗ロイコトリエン薬)+鼻噴霧ステロイド薬の3剤併用が耳鼻咽喉科では4割と最も多く,次いで第2世代抗ヒスタミン薬+鼻噴霧ステロイド薬の2剤併用など,内科系では2剤併用が最も多かった。

 一方,鼻閉型または鼻閉を主とする充全型では,3剤併用が耳鼻咽喉科,内科系とも約半数で,主薬を抗ロイコトリエン薬や鼻噴霧ステロイド薬とする回答が多くなっていた。

 喘息合併例では,耳鼻咽喉科,内科系とも第2世代抗ヒスタミン薬+抗ロイコトリエン薬+鼻噴霧ステロイド薬の3剤併用が半数以上で,主薬は喘息合併例では抗ロイコトリエン薬が第2世代抗ヒスタミン薬に比べて多く半数を占めていた。通年性アレルギー性鼻炎合併例には3剤併用が多かった。

 なお,点眼薬の処方状況(複数回答)は,耳鼻咽喉科,内科系とも抗ヒスタミン薬がそれぞれ86.7%,77.6%と多かった。

有用な花粉防御対策はマスク,花粉対策眼鏡,空気清浄機か

 花粉防御対策について,「強く勧めたい」「勧めたい」の合計が8割以上であったのは「マスク」「ゴーグル・花粉対策眼鏡」,「空気清浄機」,一方で半数以下は「花粉防止スプレー」「鼻に塗って花粉をブロックするクリーム」「お茶」「サプリメント・栄養補助食品」であった
自由記載からは,「外出を避ける」「帰宅時に着替える,シャワーを浴びる,衣服から花粉を落とす」「生食による鼻洗浄」などの意見もあった。

舌下免疫療法は鼻閉患者,重症患者,若年患者への処方意向が強い

 舌下免疫療法を処方する患者について聞いたところ(複数回答),舌下免疫療法の講習会を既に受講した医師では「鼻閉型または鼻閉を主とする充全型の患者」「重症の患者」「若年の患者」などへの処方意向が強く,回答の8割を占めていた。内科系では,喘息合併例や通年性アレルギー性鼻炎合併例への処方意向が強いが,講習会受講者では少ない傾向にあった
診療している患者の中で,どのくらいの割合で処方する予定なのかを聞いた結果(複数回答),5~9%と10~14%の回答が多く,舌下免疫療法講習会を受講したことで理解を深めた結果,慎重になっていることがうかがえた。

 舌下免疫療法を実施するに当たって懸念される点については(複数回答),「長期間の治療継続が必要」「効果発現までの期間が不明」「患者により有効性に差がある」「患者の通院・服薬の中止」「副作用の発現」の回答が多かった。「副作用の発現」や「効果発現までの期間が不明」は講習会受講者の方が少なかった。

 舌下免疫療法を中断した患者が再開を希望した際,新たに初期から開始するタイミングについては(複数回答),回答にばらつきが見られたが,舌下免疫療法講習会の受講の有無で違いが見られた。「中止後から1カ月」は講習会受講者では30.9%と,受講予定の15.1%に比べて高かった。

 舌下免疫療法でアナフィラキシーなどの重大な副作用が発現した場合の対処法については(複数回答),(態勢・システムが整っている)病院に搬送するは8割であった。

 舌下免疫療法で懸念される点については,アナフィラキシーや口腔アレルギーの発現,説明にかなりの時間を要することや,継続的な通院などが課題として挙げられていた。

 また,舌下免疫療法を長期継続させるための工夫については,継続意思,中断した際のデメリットやアナフィラキシーに関する十分な理解が得られるように説明すること,午前中の通院,家族を含めた説明,病診連携,舌下免疫療法で軽快した実例を示すといった意見が見られた。

2015年の花粉飛散は早めの2月頃、日本気象協会が第2報を発表

2014.12.6

気温と花粉飛散の関係

日本気象協会が来年春の花粉(スギ、ヒノキ、シラカバ)の飛散予測の第2報を発表した。

来春の気温予想は、西日本と東日本は平年並みか、やや高め、北日本は平年並みとのこと。

気温の上昇と花粉の飛散開始には関係があることから、九州から関東では花粉の飛散は早めの2月上旬、東北から北では2月の下旬から3月の上旬と予想している。

準備は1月からがお勧め

ただし花粉の飛散開始は、1平方センチメートル当たり、スギ花粉を1個以上観測した日が、2日連続した最初の日を基準としている。

つまりそれ以下ではあるけれども、その前から花粉の飛散が始まっていると考えるべきだろう。

同サイトにも「1月下旬頃には花粉対策を始めておくことをおすすめします」とあるように、早め早めの対応が肝心だ。

飛散量は例年並み

飛散量予想は第1報でも行ってるが、花芽調査を元に若干の修正があった。

それによると、東海地方は例年比100%・前年比140%から、例年比90%・前年比130%に、近畿地方も例年比90%・前年比110%から、例年比80%・前年比100%と、わずかではあるものの花粉症の人にはうれしい下方修正が行われている。

ただし関東甲信(例年比90%・昨年比250%)、北陸(例年比90%・昨年比200%)、東北(例年比100%・昨年比320%)は変わっていない。昨年比を見て頭を抱える人も多そうだ。

2015年の花粉症治療は、薬物療法、舌下免疫療法、手術も視野に

2014.12.9 マイナビニュースより

花粉問題対策事業者協議会はこのほど、来春の花粉飛散の本格シーズンを前に、同協議会の取り組みを紹介する「秋季フォーラム」を開催した。同イベントでは、日本医科大学武蔵小杉病院耳鼻咽喉科・松根彰志医師が「身近な花粉症対策の考え方」をテーマに発表した。

花粉症・アレルギー性鼻炎とは、スギなどの花粉(季節性)、ダニ(通年性)の成分の一部を吸入することにより感作され、即時型アレルギー反応を介して、くしゃみ、鼻水、鼻づまり(3主徴)などの鼻症状が現れる。時には目のかゆみなどの目症状、のどのイガイガ感などの異常感を引き起こすことも。なお、原因は吸入抗原であり、卵白や乳製品などの食餌性アレルギー疾患とは異なるという。

患者数は世界的に先進国を中心に増加傾向にあり、世界中で推定6億人の患者(世界人口は約70億人)がいるという。「鼻アレルギー診療ガイドライン 2013」によると、日本だけでも、1998年と比べて2008年は花粉症・アレルギー性鼻炎が増加傾向に。また、若い世代への影響が極めて大きいとのこと。

花粉症・アレルギー性鼻炎による悪影響として、仕事能率の低下、成人睡眠時無呼吸、生活習慣病(高血圧、血管障害、糖尿病)の発症や増悪、治療抵抗性などがあげられる。また鼻呼吸障害により、小児睡眠時無呼吸、学校生活や学習効果への弊害などが起きるという。

同ガイドラインによると、花粉症・アレルギー性鼻炎の治療法は大きく2つ(広義・狭義)に分けられる。広義の治療としては、患者とのコミュニケーション、花粉抗原の除去と回避がある。また、狭義の治療としては、薬物療法、アレルゲン免疫療法、手術療法があげられる。中でも免疫療法は、舌下免疫療法がスタートするなど注目を集めているという。これについて松根医師は、「複数の治療法を組み合わせて治療していくことが大事です」とコメントした。

花粉症・鼻づまりに効果的なアロマオイル・精油・エッセンシャルオイル

2014.12.10 楽天WOMANより

花粉症・鼻づまりに効果的なアロマオイル・精油・エッセンシャルオイル
花粉症や鼻づまりは症状のつらさだけでなく、精神的にもイライラして集中力も損なわれます。そのようなときにオススメなのが、アロマオイル(精油)を使った花粉症・鼻づまり対策です。

症状に応じた作用のある精油を選び、植物の力を利用して花粉症や鼻づまりのつらさを少しでも和らげましょう。

花粉症には、くしゃみ、鼻水、鼻づまり、目のかゆみなどさまざまな症状がありますが、アロマオイル(精油)がもつ作用も多種多様です。次のアロマオイル(精油)からそのときの症状に合ったものを選んでください。

・ティーツリー…花粉症、喉の不調、強い殺菌消毒作用、免疫活性作用

・ユーカリ…花粉症、呼吸器系の炎症、免疫強化作用、集中力アップ

・マートル…花粉症、鼻水、鼻づまり

・ペパーミント…鼻づまり、リフレッシュ

・カモミール・ジャーマン…目のかゆみ、喉の不調、抗アレルギー作用

乳酸菌発酵果汁飲料の継続摂取で花粉症軽減

2014.12.12 日刊工業新聞より

乳酸菌発酵果汁飲料の継続摂取で花粉症軽減-ヤクルト、スギ花粉症患者で効果確認

ヤクルト本社は、乳酸菌発酵果汁飲料の継続摂取がスギ花粉症患者の症状悪化を抑制する効果を確認した。乳酸菌「ラクトバチルス プランタルムYIT0132」による発酵果汁をスギ花粉飛散時期の2―4月に花粉症自覚者の成人42人に8週間、継続して飲んでもらい、非飲用者と比較した。
 飲んだグループは飲まないグループに比べ、目や鼻、皮膚などのかゆみ症状の軽減効果が確認された。炎症の指標となる血中の好酸球数でも、増加を抑える効果が見られた。研究成果は今後の乳酸菌飲料の開発などに生かす。
 プランタルムYITは、乳酸菌飲料であるヤクルトのシロタ株やビフィズス菌とは違う種類。プランタルムを選んだのは、オレンジなどかんきつ類の果汁に対して発酵性が良いためとしている。

【トピックス】米FDA 花粉症治療薬・Ragwitekを承認

公開日時 2014/04/23 ミクスonlineより
米食品医薬品局(FDA)は4月17日、米Merck社の花粉症治療薬Ragwitek(ブタクサ花粉抗原抽出物)を承認した。ブタクサ花粉の抽出物、1日1回の舌下錠で、アレルゲン抽出物としては初めての舌下錠となる。同剤の適応は、18~65歳の成人におけるブタクサ(学名:Ambrosiaartemisifolia)の花粉をアレルゲンとして引き起こされる花粉症(結膜炎症状の有無を問わない)。花粉症シーズンの12週間前に投与を開始する。初回投与は医療機関内で行い、服用後30分は副作用発現の観点から医師の観察を必要とする。2回目以降の服用は家庭で行うとしている。なお、ブタクサは、最もありふれた季節性のアレルゲンで、晩夏から初秋の数か月が流行シーズン

【トピックス】花粉症患者が待ちに待った「舌下療法」とは?

ニッケイトレンディNETより
春の花粉シーズン。室内は空気清浄機で対応できるが、外ではそうはいかない。昨年同様、2月初め頃が飛散開始と予想されており、準備はそろそろ始めておきたい。
 花粉症の治療法には、根治が期待できる免疫療法と、薬で症状を和らげる対症療法がある。今年の5月には、新しい免疫療法についに保険が適用されることになる。
 免疫療法は、少量のアレルギー原因物質(アレルゲン)を体内に入れることで体質を変え、過敏性を減らす方法で、減感作療法とも呼ばれる。
 アレルゲンを体内に入れる方法は、2つある。一つは、以前から健康保険が適用されている注射療法。
 もう一つが、スギ花粉エキスを浸したパンを舌下に入れる舌下免疫療法だ。自宅でできるので、通院回数が少なくて済み、痛みがないのもメリット。自由診療で年間5万~10万円の費用がかかることがネックだったが、5月に健康保険が適用されることになり、費用は3割負担で済むようになる。花粉症患者には待ちに待った治療法なのだ。
 効果はどうか。舌下免疫療法を行っている日本医科大学耳鼻咽喉科の大久保公裕教授によると、「約7~8割の人で症状が改善され、なかには根治する人もいる」という。舌下免疫療法は、「屋外で症状が悪化したり、花粉の量に応じて症状が変わる人には効果が出やすい。一方で、家の中にいても鼻水が止まらないような過敏性の高い人には効果が出にくい」(大久保氏)という。効果は症状によって異なるようだ。
 なお、新しい治療法なので、健康保険が適用されても、すぐにどこの病院でも治療が受けられるわけではない。日本医科大学付属病院など、以前から舌下免疫療法を行っている病院を探す必要はある。

【治療】「舌下免疫療法」が5月から健康保険適用へ
 舌の下に花粉エキスを染み込ませたパンなどを置くだけという「舌下免疫療法」が、ついに5月に健康保険が適用される。これまでは自由診療で最大約10万円の治療費がかかっていたが、それが大幅に抑えられる見込みだ。7~8割の人の症状が改善するといわれている。2週間から1カ月に1度通院する必要がある。
舌の下に置いたパンにスギ花粉エキスを垂らし、2分待って飲み込む。舌下はリンパ節に近いためエキスの効果が出やすい
スギ花粉のエキスが入った舌下免疫療法薬。1月に製造が承認され、5月に保険適用になる予定だ

「注射」と「舌下」通院頻度と費用に差
注射と舌下の違いは、通院頻度と費用だ。舌下は自宅でもできるため、免疫療法薬を処方してもらうときに通院すればよく、患者の負担が少ない。
保険適用になれば、費用も大幅に安くなる。
【注射】
・通院 週1回~月1回
・費用 保険適用で1回500円程度
・効果 約70~80%の人が軽症、無症状に
【舌下】
・通院 2週間~月に1回
・費用 自由診療で年約5万~10万円
・効果 約70~80%の人で症状が改善

【トピックス】漢方で読み解く “花粉症”の対処法

ITmedia eBook USER より
くしゃみ、鼻水、鼻づまり……。今年もツラ~イ花粉症の季節がやってきました。
漢方で読み解く “花粉症”の対処法

 西洋医学では、花粉症はアレルギー性鼻炎の一種で、花粉が鼻の粘膜に付着することで体が反応し、くしゃみや水溶性の鼻水、鼻づまりを起こすものとされています。
 一方、漢方では、ストレスや過労、不規則な生活などによって体内の水分が1カ所に滞ったり、本来あるべきところではないところにある「水毒」という状態が、体の抵抗力を弱くし、もともと無害なはずの花粉を攻撃してしまうことで花粉症が起こると考えます。
 つまり、漢方の観点では、体内の水のめぐりを良くし、体の抵抗力を正常に戻すことで、花粉症の改善が期待できるということになります。
 ここでは漢方理念に基づいた化粧品ドモホルンリンクルや医薬品でおなじみ、再春館製薬所監修の『再春館製薬所が教える おうち漢方』から、家でもできる漢方の考え方を使った対処法を紹介しましょう。
花粉症の原因の1つは“食生活”?
 漢方の考え方の特徴は「体を“全体”としてとらえる」ということ。症状に対して部分的な対処をするのではなく、体全体の状態を見て、体質や生活習慣そのものを改善しようと働きかけます。
 特に食生活は体に対して大きな影響を与えます。甘いもののとりすぎは「水毒」を起こしやすくなるほか、油っぽい食事や、体を冷やす食べ物や飲み物にも注意が必要。
 また、日本人はもともと体を冷やさない食材を摂ってきましたが、食の欧米化によって、本来の体質に合わない食生活が定着し、内臓機能のバランスが崩れ、体に水がたまりやすくなり、それが花粉症の増加につながっているとも考えられます
花粉症を緩和するレシピとは
 本書では、花粉症の症状を緩和する食材として、以下のようなものが紹介されています。
•ショウガ、タマネギなど:水をめぐらせ、「水毒」の状態を解消するもの
•ブロッコリー、シソなど:鼻の粘膜の炎症を抑え、鼻水・鼻づまりを改善するもの
 ほかの食材もたくさん紹介されていますが、これらの食材を組み合わせた「ブロッコリーとツナのサラダ」の薬膳レシピも紹介されているので、実践しやすいですね。
 漢方は西洋医学に比べてあまりなじみがないように感じるかもしれません。でも実は、わたしたちにとって身近な「七味唐辛子」も「疲れたときに梅干を食べる」ことなども漢方の考え方によるもの。わたしたちは知らず知らずのうちに漢方を取り入れているのですね。
 漢方の基本は「自然の力を取り入れて、生命力を高める」というもの。人間が長い歴史の中で利用してきた、経験に基づく医学である“漢方”。ぜひとり入れてみてはいかがでしょうか。

【トピックス】花粉症やプチうつ対策にも?!日光浴で得られるビタミンDの効果とは

日刊アメーバニュースより
日光浴をすることから得られる脂溶性のビタミンD。最近の調べで、女子のビタミンD不足の欠乏が花粉症にかかりやすく「プチうつ」も引き起こしている、ということがわかりました!改めてビタミンD摂取にどんな健康効果や美肌、プチうつ改善に良いのか見ていきましょう。
1.ビタミンDとは?
脂溶性のビタミンの1種で、魚や干しいたけからも摂取できますが、日光浴をすると体内でも作ることのできるビタミン。体内で骨の形成に欠かせないビタミンとしては知られていましたが、最近の調べで、脳の栄養不足による「プチうつ」や皮膚の粘膜を強化する際に重要度が高いビタミンということが明からになったそうです。(東京慈恵会医科大学調べ)
2.日焼け止めによるビタミンD不足が続出
東京慈恵会医科大学の調べでは、日本人女性の過半数がビタミンD不足と判明。(2013年9月現在)日焼け止めクリームの使用による日光からのビタミンD摂取の妨げが原因だそう。 食べ物からも摂取できますが、体内で必要なビタミンDは日光から8割形成されるそうなので、夏は1日合計30分、冬は1時間程度、外を歩くようにするなどして日光を浴びてみましょう。ビタミンD摂取量が増えるとビタミンDが喉や鼻の細胞、そして皮膚細胞にも入り込み、粘膜を丈夫にしてくれるので、花粉症の症状が軽減し、美肌にもつながったそうですよ。
3.ビタミンDの摂取量が増えると?!
ビタミンDはタンパク質と共に脳のドーパミンを増やすことも明らかになっており、その結果ヤル気UP、ポジティブ思考になり、プチうつ軽減にも期待できるビタミンだそう。いつもハッピーな気分でいられるにこしたことはないですよね。
4.ビタミンDは食品からも!
日光浴からの摂取がいいのがわかっていても、やはり紫外線がどうしても気になる女子は、食べ物から補いましょう。 青魚、鮭、キクラゲ、干しいたけが王道! コンビに弁当やファミレスメニューでも気をつければ摂取できそうな身近な食材ですよね。サプリメントも出ているので上手に取り入れてみましょう。 特に2月~3月にかけてが一番ビタミンD不足に陥る傾向があるそうなので(国立感染症研究所情報センター調べ)しっかり摂取してみて。
おわりに
自宅、学校、会社、屋内にこもりがちな人は積極的に外に出てみましょう。日光浴も1日合計なので、洗濯物を干したり、近所のコンビニに行ったり、駅まで歩いたり、2~3分で済みそうな外出の機会をこまめに作れば実現できるかもしれませんね。