変形性股関節症って?
■どんな病気か ———————————
股関節に対する血液循環が不十分であったり、関節の酷使(こくし)によって関節軟骨に変性が起こり、軟骨下骨(なんこつかこつ)には骨改変が起こって、それらの結果として股関節の変形や破壊が起こった状態です。
■原因は何か———————————
特発性のものと続発性のものとに分けられます。特発性のものは、解剖学的には正常に発達したのちに、成人になってから発症したものです。続発性の場合の原因疾患には、先天性疾患が多く、先天性股関節脱臼(こかんせつだっきゅう)、臼蓋形成不全(きゅうがいけいせいふぜん)があります。そのほかペルテス病、大腿骨頭壊死(だいたいこつとうえし)、大腿骨頭すべり症などでも起こります。
欧米では特発性股関節症が約50%を占めるのに対し、日本では大多数が続発性股関節症です。その他の要因として、女性の発症が極めて多いことから、遺伝的な因子や、肥満、加齢などが考えられます。
■症状の現れ方———————————
関節滑膜(かつまく)に神経はありませんが、滑膜に繰り返し刺激が加わると炎症が生じ、疼痛を引き起こします。疼痛は股関節痛とは限らず、臀部(でんぶ)痛、大腿部痛、あるいは膝上部痛を訴えることがあり、注意が必要です。疼痛に引き続き筋萎縮が起こり、筋力の低下が認められます。次に関節変形と運動制限が起こり、股関節屈曲拘縮(くっきょくこうしゅく)になります。小・中臀筋(でんきん)に機能不全が起こり、歩行が困難になります。
■検査と診断———————————
診断には、X線所見で関節のすきまが狭くなっていること、荷重部の骨頭や臼蓋の骨硬化像、骨棘(こっきょく)形成、骨嚢胞(こつのうほう)の形成を確認します。さらに進行すると、関節のすきまがなくなります。末期では骨頭や臼蓋の破壊、変形、関節亜脱臼(あだっきゅう)などが起こってきます。
補助的に断層撮影、CT撮影も行われます。その他の画像所見としては、骨シンチグラフィやMRIも参考になります。また関節液がたまっているのが認められます。関節液は淡黄色透明で強い粘り気があります。
化膿性の炎症ではないので、細胞数の増加はみられません。血液検査でも、炎症を示す所見はみられません。
■治療の方法———————————
保存的治療と手術的治療とに分かれます。保存的治療はX線所見が認められても、疼痛が軽微であったり、持続時間が短い場合に行います。具体的には体重のコントロール、筋力の強化が中心になります。体重のコントロールは、管理栄養士による食事指導、運動処方によって行います。
手術的治療では、臼蓋形成術、寛骨臼(かんこつきゅう)回転骨切り術、キアリ骨盤(こつばん)骨切り術、大腿骨骨切り術が多く行われます。股関節形成術、とくに人工関節置換術(ちかんじゅつ)は、60歳以上の末期股関節症の患者さんに多く行われます。近年、人工関節置換術が増えていますが、頻度は少ないものの術後に肺塞栓(はいそくせん)、血栓性静脈炎(けっせんせいじょうみゃくえん)、異所性骨化(いしょせいこっか)などが起こることがあるので注意が必要です。
※参考:gooヘルスケアさん
こちらです⇒gooヘルスケア
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先天性股関節脱臼
先天性股関節脱臼って?
■どんな病気か——————————–
先天性股関節脱臼とは、出生時または生後数カ月の間に、大腿骨の骨頭が寛骨臼(かんこつきゅう)から脱臼した状態を指します。完全脱臼だけでなく亜脱臼も含めることが多い傾向にあります。「先天性」という名称に反し、出生時すでに脱臼が完成していることは少なく、むしろ出生後、徐々に骨頭が転位し脱臼へと進んでゆくことが多いです。
■原因は?——————————–
先天性股関節脱臼の原因は複数あります。
出生前要因として・・・・
骨盤位(こつばんい)(とくに単殿位(たんでんい))、双角(そうかく)子宮、子宮筋腫(きんしゅ)、多胎(たたい)、羊水過小などが関与しており、胎児の不良肢位が発症につながると考えられます。またこのほかに遺伝的要因、臼蓋(きゅうがい)が浅いこと、関節が緩いことも原因となりうることが指摘されています。
出生後要因として・・・
窮屈なおむつ(巻きおしめ)、厚着、抱き方(横抱き)などがあげられています。これらは乳児の下肢を伸ばした状態で強制固定することにより、脱臼を発生させると推定されています。事実、日本では1970年代の予防活動により、発生頻度が2%から0・1?0・2%へと激減しました。
※ちなみに管理人の生まれたのは1960年代です^^;
■症状の現れ方——————————–
先天性股関節脱臼が放置されたり、治療がうまくいかない場合は、歩行の発達が遅れ、歩行開始後には跛行(はこう)(片足が正常に動かず、引きずるように歩くこと)が顕著になります。
加齢とともに変形性股関節症が進行し、人工関節手術に至る例も少なくありません。
■検査と診断——————————–
新生児・乳児においては、医師が視診で下肢の動き、皮膚のしわ、角度、長さの左右差、触診で股関節の開排(外側へ広げる)制限やクリック(骨頭が寛骨臼内に戻された時の音)を認めることにより診断され、乳児健診における重要なチェック項目になっています。
股関節脱臼の疑いが強い時は、整形外科専門医による経過観察が行われます。補助診断としてはX線検査や超音波検査が行われます。年長児では、腰椎前弯(ようついぜんわん)の増強、跛行、トレンデレンブルグ徴候(患側の下肢で立った時、骨盤が健側に沈下する現象)がみられます。
■治療の方法——————————–
先天性股関節脱臼の治療法として、まず生後3?4カ月からリーメンビューゲルという装具を装用します。乳児期には約80%がリーメンビューゲルにより自然整復されます。整復率は亜脱臼ではきわめて高く、完全脱臼では半分程度に下がります。残る20%弱の症例では、乳児期後半に手による整復が、多くは全身麻酔下で行われます。それでも整復されなかった症例には、幼児期に手術(ルドルフ法など)が行われます。手による整復や手術のあとにはギプス固定が行われます。しかし術後に骨頭壊死(えし)を生じやすいことなど、治療には困難が多く、再手術がしばしば行われます。
■病気に気づいたらどうする——————————–
先天性股関節脱臼が疑われたら、小児の整形外科専門医の診察を受け、おむつの当て方、抱き方、リーメンビューゲルの装用法などについて指導を受けます。
※参考:gooヘルスケアさん
こちらです⇒gooヘルスケア
