K様
メール、ありがとうございます。
経過拝見いたしました。
左股関節を固定して40年とのこと。
右の股関節を人工関節に置換するにあたり、左固定をどうするか?という
ようなことでよろしいのでしょうか。
まず、固定した股関節を解除する目的がはっきりしているかどうかが味噌なのではないでしょうか。
私の場合は、長年の固定により、頚椎への負担から両手の痺れや脱力、腰椎の変形による痛み、膝関節の違和感〜軽度の痛みなど、様々な障害に悩まされており、これ以上障害の程度を悪くしないためには固定を解除するしかないという自分自身の決断でした。
(26歳に左股関節を固定し、41歳で右股関節を人工関節に置換、今年51歳にて左固定解除し人工関節にしました)
右股関節の主治医は、最初は積極的には勧めてくれませんでした。
固定による筋力の問題と、固定している状況で左股関節自体は問題がなかったためです。
数年がかりで話を進めていく中で決断はしてくださいましたが、いざ手術の日程を決める段階で、より精密に検査ができ、ナビゲーションシステムの精度やスタッフの充実を考慮してか、大学病院に紹介されました。
術後は通常の人工関節置換術とは異なり、経過がかなり長く又困難なものになると思います。
可動域が広がらないことで、逆に脱臼しづらいと言われた方もあるようですが
実際には支えるための筋力(中臀筋など)がやせ細っていることで、より慎重に、より長く、リハビリテーションを続けていく必要があるかと思います。
私の場合も、今はまだ回復期リハビリテーション病棟で入院中ですが、退院後も外来リハへ、自宅でも今後ずっとトレーニングが必要、さらに外出時の杖(T杖)は必須と言われています。
それくらい困難な道のりになっても、覚悟とはっきりした目的(他の部位の障害を悪化させないことと、ADL;日常生活動作の改善、QOL;生活の質の向上)があったので、手術に踏み切ることができました。
固定解除に関しては、医師により見解が分かれるのは仕方のないことと思われます。
信頼のできる医師と疑問の解消や、精査による筋力等の検証を重ねた上で
更に術後の経過や状態は個人差があることも納得した上で、決断なさった方が良いと思います。
幸いなことに、日常生活ではなかなかお目にかかることの出来ない股関節固定の方々に、ネット上ではお目にかかる機会があり、少ない症例ではありますが経過を知ることもできます。
私の知っているサイトを紹介しますので、もしご存知なければご覧になってみてください。
もみじさんという方のサイトで、その中に暇人さんという方も経過を載せてくださっています。
おそらく暇人さんの記事の中に出てくるSという病院はKさんがセカオピに行かれた病院なのでは、と推察いたします。
以上、固定解除に関しての私見です。
左固定のままで右を人工股関節に置換するのであれば、それはそれなりに苦痛を伴います。
10年前の私の経験上の話ですが、早期離床させてもらえれば苦痛も少なく済むかと思います。
(年齢が若かったため短いステムを使用し、荷重制限が長かったためです)
実はお隣の■■に住んでおります。
今回の手術は■■大学病院で、前回の右股関節は●●●医療センター(旧●●●●病院)で受けました。
大学の医師も固定股関節はあまり診たことがないようです。私より年齢が若いですし(笑)
長文、乱文になりましたが、私でわかることであればどうぞなんでも聞いてください。
まだしばらくはリハビリ入院が続く予定です
もみじさんのサイトのURLを参考までに載せておきますので
両側二次性変形性股関節症と共に歩んだ半生記
では、固定解除の如何に問わず、良い結果が得られますようお祈りいたします
THR 人工関節の私的小記録 ▲▲
※上記サイトのURLが変更されているので、リンクは新しいものに変えてあります。