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2006年7月 1日アーカイブ

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初めての受診はドライブ気分だった。
近医の紹介状持参では来たものの、手術にはたぶんたどり着けないと勝手に思い込んでいたし
本人自身が一番のほほんとしていたように思う。切迫感なし。緊張感ゼロ。初めての病院で物見遊山な受診。
近医に「不便だろ、不便だろ」と言われることはあまり好きではなかった。
人から見ると確かに不便。左股関節を固定している上に右も可動域制限でほぼ固定してるような状態。おまけに痛みで歩けない。
でもコレが自分の体だし、健康体から突然なった状態じゃなくて十何年も(もっと?)かけての今の状態。
自分で不便と思うことがもしあっても他人にそういわれることは嬉しいことでも喜ばしいことでもない。
でも冷静になって考えると、医師という専門職の視点で客観的に見ると、手術をしたほうがいいくらいな状態にまでなっている、ということなのだろう・・・

なにより10年、20年先の人生より、今の人生のほうが大切だから、できるものなら人工関節置換の手術を受けて、40代の人生を後ほんの少しだけ自由に生きてみたい。そうずっと考えていたことが根幹。
水中歩行に行っていたプールで知り合った50代後半の人がまだ元気で仕事を続けていると知ったこと、ボランティアで参加したパソコン講座の受講生Hさんが術後1年半で仕事にスポーツに走り回っていることを知ったことが、私の気持ちに加速をかけてこうして紹介状を握って初めての病院に来させている。

紹介状のあて先であるM先生は、診察前に予め撮影した股関節の単純写真と紹介状を交互に見ながら
「う?ん・・・」
可動域を診察したり、左を固定したときの担当医E先生の話をしたりしながらさらりと
「手術はできますよ」
と。
あまりに簡単な答えにちょっと驚きながらもたくさんある聞きたいことが頭をめぐる。
通常65歳で人工関節に置換した場合の寿命は約15年。早い場合は10年。
若く手術すればするほど、運動量との兼ね合いで寿命は短くなり、私の場合は7?8年で再手術が
必要になるだろうとのこと。

7?8年・・・あっという間と考えるか、その間痛みから解放されると考えるか・・・

術後の経過はいろんな病院のホームページでクリティカルパスで見てきたが、ここではどうなのかと
気になってたので
「術後の経過はどうですか?」
と聞くと
「術後ぉ?そりゃぁ、ハッピーハッピーじゃ!」
と頓珍漢ににっこりしながら返事してくれる。はははっ・・・(汗)
要するに術後どれくらいで歩けるかなんて、それぞれなのでわからない。

手術してもらえることが嬉しいのかなんなのか複雑な心境のまま、なんとなくそわそわした気持ちで
帰路に着いた。
予約の患者さんの中で順番が来たら連絡をくれることになる。

さあ、準備だ!
心の準備
入院用品の準備
残していく家のための準備

これからとってもとっても落ち着かない生活が始まる。


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1965年2月生まれ(人工関節手術の時点で41歳)

歩き始めのころ:LCC(先天性股関節脱臼)⇒治療にて(コルセットで固定)軽快

小中学生のころ:バレーボール、ソフトトボール、バスケットボールなどいろいろやってましたが長距離を歩くと股関節に違和感を感じていました。でも春の遠足は毎年学校の裏にある標高300m弱の山への登山でした・・・今では不可能

高校?専門学校
高校は文科系(ブラスバンド部)、毎年冬に行われるペース走(マラソンみたいに人とは競わないけど自分のペースで長距離走る)はつらくて2年3年は診断書を提出してやめる。このとき整形外科を受診して股関節のX線を撮影しているが、本人も家人も切迫感まったくなし。
専門学校1年生の時、坐骨神経痛を発症して8週間入院。神経根ブロックをうける。今から考えればこの腰が悪くなった原因ももともとは股関節だったのでしょう。

就職
廊下は常に小走り、エレベーターを待つ時間が惜しくて階段を2段飛ばし。今からでは考えられないけれどパワフルに働いていた・・・のが災いし、2年目の冬入院して腰椎ヘルニア手術。このころにはすでに下肢の挙上運動(横になって腿を持ち上げる)はあまりできなかった。
26歳。股関節の痛みがひどく(両方)仕事を辞めるつもりでいたが急遽手術されることに・・・・。左股関節固定術。外来を1時間半もとめて力説するばりばりパターナリズムな当時の主治医。泣きながらいつの間にか入院させられていた。が、左を固定することで右の痛みは消失。その後しばらくは階段も上れるし小走りで走ることも可能だった。
「できません」なんて言葉は絶対いえない性格。健常者のなかで誰にも負けないようにといつも必死で働くこと計17年あまり。いよいよ動けなくなり主婦業へ。このとき初めてネットで杖を購入。
その後2年あまり福祉施設ではじめての事務職。パート勤めだったけど、今年(2006年)の5月で退職。

退職後時間がたくさんできたことで、いろんな場所へ出かけていろんな出会いもあった。
運動のために通ったプールで出会った人工股関節の50代後半の女性。ボランティアで参加したパソコン講座で出会った51歳の女性。かねてより手術を勧めてくれる近医。最近開設された人工関節センター。なによりこのまま痛みと一緒に生活していくことではなく、自分のやりたいこと、やれることをしていきたいという自分自身の意志。いろんな要素が絡まって「人工股関節置換術」を受ける私がいる。


追記:2007.10.31

手術を受けて1年と3ヶ月。術後3ヶ月(!)から脳外科のクリニックで働いています。

復職に向けて毎日プールに通って必死でリハビリ頑張ったり、患者さん抱えてあとで自分が動けなくなったり、いろんなことがあるけれど、痛みに振り回されずに毎日を送る私がいます。

病院とは違ったクリニックでの日々は空気も時間の流れも心地いい・・・

仕事ができるってほんとにうれしい!ありがたい!生きてる?!って感じだ(笑)


2008年6月10日、さらに追記

ブログ形式のサイトなのでとかくわかりにくい!かも知れません。
術前術後の経過以外の、「障害者手帳」や「障害厚生年金」、「介護保険」、「お役立ちグッズ」などは
カテゴリーの参考という中にまとめて入っています。

もう少しエネルギーがあれば、サイトの大整理も行いたい・・・けどなかなかまとまった時間が取れないので申し訳ありませんm(_ _)m

管理人への連絡方法はメールにてお願いいたします。

      ⇒ akft0207@yahoo.co.jp

スパム防止のため@が全角になっております。送信時には半角に変更お願いします。


2017年3月、追記

昨年、2016年2月に、ついに左固定股関節を人工関節に置換する手術を受けました。
リスクの大きい、更に術後のリハビリもかなり困難の予測される手術でしたが・・・
今の時代ほぼ選択されることのない股関節を固定するという手術。そこから又人工関節へ、というのは執刀してくださる医師にとっても症例の少ない、見通しの立ちにくい手術だったと思います。
なかなかこまめに更新できていませんが、自分の記録としても残しておきたいと思います。更新頑張ります^^;


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