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2月18日 手術当日 長い一日の終わりは疼痛性ショックになるかというくらいの痛みとともに

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固定股関節から人工股関節置換術へ。いよいよ手術当日となりました。
個室に移動したり、アルジネートウォーターを指定された時間内に飲んだり、シャワーしたり、大部屋で一緒だった方とお喋りしたりで、あっという間に午前中が過ぎました。
剃毛もなく、搬入時間の30分前に着替えてねと言われただけで、緊張感なし。

いざ搬入となって驚いたのが
「歩いて行きますか」
「え?」
これまでの手術で経験してきたような前投薬なし。
素面のまま手術室行くのかぁ...薬でボーッとしてる方が不安がなくて良いのに。
結局ペラペラのディスポの手術着にディスポの帽子、サンダルという姿のまま、一人しかいない搬入の看護師さんと一緒に自分のベッドを押しながら手術室へ入っていくというシュールな場面をひけらかしたのでした。

「おっ、自分でベッドを押してきたぞ」
麻酔科の先生、ここまでの道のり遠かったよ。
前投薬なしでの手術は初めてですというと、もう最近はこちらの病院ではしていないと。すぐ振り返って研修医か学生かわかんない人に、昔は(!)アトロピン等を前投薬として投与していたと説明している。
なんだか自分が古い人間だと説明されているようでなんだかなぁって感じ。
手術台に横になってそのまま一番奥の手術室まで搬送される。扉が2枚あるところを見ると無菌室なのでしょう。
麻酔科やら看護師やら見知らぬスタッフが次々と自己紹介しながら私の両手両足、身体中に自分の仕事をこなすためがんじがらめにしていく作業の連続。
素面で初めて仰ぎ見る無影灯。怖い。何が?よくわからないけどこれまでの術前で感じたことのない怖さ。
やっぱり前投薬は必要だと思います。何をされるかわかっていても不安がどんどん増大していくのがわかる。
腰が激しく痛くなるような姿勢で無理やり固定され、動悸が激しくなる直前でやっと意識が無くなりました。

※ ※ ※ ※ ※

うっすら目が開いて、麻酔科医の言葉に反応した時点で合図された研修医が抜管してくれた。あ、案外チューブって柔らかいんだ。
意識が戻るに連れカオスが襲ってくる。経験したことのないような激しい痛み。
あれ?なにこれ?
あまりの痛さに身体中震える。震えることで更に傷が痛む。その痛みの恐怖でまた体が震え・・・魔の悪循環。
病室までの道のり、廊下のわずかな段差で絶叫しそうな激痛が走る。
悪夢のような夜の始まりでした。
13時に搬入されて、帰室18時半頃のことでした。

耐えに耐えました。震えながら。
看護師さんが5人くらい一斉に計測、ストッキング履かせる、ポンプ装着、アイスノンを術創に当てる、採血、タオルであちこち保護、他もろもろの作業。
足を動かされた時には泣きました。痛すぎて喚くこともできません。

しばらく耐えた後座薬を入れてくれました。
効果?不明なくらい痛み変わらず。

そんな状況の中で、親戚のおじさんが亡くなったとか、家の隣の公園で野球してた近所の子がうちのガラスを割ったとか、聞きたくないような電話が次々。
神様はよほどこの手術に反対だったようで。
でももう遅いです、手術受けてしまいました。
お願いだからこれ以上心の平静を奪わないで。

日が変わる頃に、痛み時の指示で(おそらく入院時の指示かと)ロキソニン出てますが飲んでみます?と担当ナースさん。
冗談かと思いました。
この痛みにロキソニンとな?
普段の腰痛でもあんまり効かないんだよ?

飲みました。
他に何も手立てが無かったから。
体をピクリとも動かせません。激しくキズが痛みます。

長い長い、とてつもなく長い恐怖の夜になりました...

唯一慰めになったことは、夜勤の看護師さんが手にビニール袋をかぶせて背中のエア抜きをしてくれたこと、それだけです。

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